
長い間米子市役所として市民に親しまれてきた赤レンガ色のモダンな洋館は、昭和5年(1930)に建築。鉄筋コンクリート3階建てで、規模も大きく、タイル張りの建物は遠くからでも目を引くほど建築当時としては山陰随一です。
設計者は、早稲田大に建築科を創設し、国の重要文化財となっている大隈記念講堂も手掛けたことで知られる、建築家で工学博士の故佐藤功一氏ら。
建物は地盤が軟らかいのを考慮して、地震に強い近世欧米式「鍵の手造り」で施工され、工費は21万5千円、当時の市の予算に匹敵する資金が投入されました。市の有形文化財昭和52年(1977年)に指定。
現在では「山陰歴史館」として、米子の民俗資料や米子城の資料などを展示しています。